ドイツのエネルギー政策は2010年代に入って大きく変わり始めた。この国では、政府の定める固定価格で再エネ電気を優先的に全量買取るFITの制度を比較的早くからスタートさせ、相当な成果を上げていたのだが、2012年の法(EEG)改正あたりから、「市場適応」に向けた動きが出てくる。
まず再エネ発電の事業者は電力の「直接市場販売」を求められるようになった。売電価格と政府が目標とする参照価格との差は「プレミアム」として支給される。そして2017年の1月からは、このプレミアムも政府が決めるのではなく、一般入札を通して競争的に決められることになった。