2000年にスタートしたドイツの固定価格買取制度(FIT)は今大きく変わりつつある。まず2014年から出力規模の比較的大きい再エネ発電は市場への「直接販売」が推奨されるようになり、政府の定めた参照価格と市場での販売価格の差は「プレミアム」として発電事業者に支払われるようになった。そして今年の1月からはこのプレミアムも政府が決めるのではなく競争入札で決める方式に改められた。
なぜ入札になったかと言えば、風力や太陽光による発電のコストが下がってきて、政府の助成がなくても火力発電や原子力発電と競争できる可能性が見えてきたからである。競争入札を通して一層のコストダウンを図ろうという魂胆である。