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木質バイオマス発電:苦難の歴史に学ぶ(3) ~ウィーン市、シマリングの森林バイオマス発電所~

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オーストリアはウィーン市のシマリングで、大型の「森林バイオマス発電所(Wald‐Biomassekraftwerk) が本格的な運転を始めたのは2006年10月のことである。その熱出力は66MW。バイオマスプラントとしては欧州屈指の規模とされる。とくにユニークなのは国有林から出てくる間伐材などを主な燃料として運転されていることだ。

ところが肝心のプラント経営のほうは、近年赤字続きで四苦八苦の状態にある。前回紹介したアメリカ、バーリントンの大型プラントの場合は、発電効率が低いことと廃熱利用のないことが苦難の原因とされていた。しかるにシマリングには最新鋭の装置が入っていて発電効率はかなり高い。さらに熱のほうはウィーン市の地域熱供給公社に売ることができる。この発電所が持てる能力をフルに発揮すれば、ウィーン市の48,000世帯に電気を送り、12,000世帯に暖房給湯用の熱を供給できるはずだ。このような環境にありながらなぜうまくいかないのか。

(※全文:2,961文字 画像:あり 参考リンク:なし)

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この記事の著者

熊崎 実(くまざき・みのる)

一般社団法人 日本木質バイオマスエネルギー協会 会長

1935年岐阜県生れ。農林省林業試験場(現・森林総合研究所)林業経営部長、筑波大学農林学系教授、岐阜県立森林文化アカデミー学長を歴任。現在は、筑波大学名誉教授、日本木質ペレット協会会長、一般社団法人日本木質バイオマスエネルギー協会会長。専門は国際森林資源論、農学博士。

著書に『林業経営読本』(日本林業調査会)、『木質バイオマス発電への期待』(全国林業改良普及協会)『木質エネルギービジネスの展望』(同左)、『木質資源とことん活用読本』(編著、農文協)ほか。訳書に『日本人はどのように森をつくってきたのか』(C.タットマン、築地書館)、『樹木学』(P.トーマス、築地書館)ほか多数。

一般社団法人日本木質バイオマスエネルギー協会への相談は「mail@jwba.or.jp」まで。

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