デンマークは、1973年の最初の石油危機以来、脱化石燃料を目指して積極的なエネルギー政策を展開してきた。再生可能なエネルギーの導入に関して言えば、欧州の最先端を走り続けてきたと見てよいであろう。この国の最終エネルギー消費に占める再エネの比率でみると、1990年に6%であったものが2015年には28.6%になった。政府の長期計画ではこれを2030年までに50%に引き上げ、2050年には、熱、電気、輸送用燃料の全てを再エネで賄うことになっている。
再エネ導入の軸になってきたのは風力発電だ。中でも近年の伸びが著しいのは大型の洋上風力である。すでに、風況がよければ国内の電力需要を上回るほどの電気が得られる日が何日もあるのだが、いつもそうとは限らない。