連載「風力発電をバイオマスでカバーするデンマーク方式」(1)/(2)
地域熱供給システムというのは、一つの場所で集中的に熱を生産し、熱パイプを通して多数の顧客に配る仕組みである。そのメリットとして一般に挙げられるのは、第一に、それぞれの住宅や事業所が個別にストーブやボイラを入れて暖房・給湯を行うよりも高い変換効率が得られること、第二に、DHに設置されるボイラは比較的大型で、除塵装置も付設できることから、使用できる燃料の幅が広がり、質の低いバイオマスでも燃やせることである。また顧客からすれば、燃焼装置を自分で設置・運転する必要がなくなり、いつでも好きなときに暖房や給湯のサービスが受けられる。