欧州においては、木質ペレット市場の国際化に対応して、ペレットの国別品質規格がENの欧州規格に統一され、2014年末からはこれもISOの国際規格に置き換えられた。1月11日号コラムで述べたように、欧州ペレット協議会(EPC)はこのISO規格を自ら運営するENplusにいち早く取り込み、世界的なスケールで認証事業を展開している。ドイツとオーストリアで生産されるペレットの90%はすでにENplusの認証を得ているという。
数年前まで高品質ペレットの認証と言えば、DINplusがドイツのみならず国際的にも通用する商標になっていた。これが現在どうなっているか調べてみると、ENplusに完全に吸収されたわけでも、なくなったわけでもない。いわば二本立ての状況が続いているのである。さらに事態を複雑にしているのは、製品差別化のための「自主規格」だ。つまりDINplusとENplusの両方の認証を取ったうえで、自分たちが生産するペレットの品質はそのいずれよりも優れていると主張しているのである。