再エネ新時代における木質エネルギーの役割

森林経営とバイオマス利用のカーボンインパクト

  • 印刷
  • 共有

イギリスの森林研究所(Forest Research)は、同国のエネルギー・気候変動省(DECC)の依頼を受けて、木質バイオマスのマテリアル利用とエネルギー利用が大気中の温室効果ガス(GHG)バランスにどのような影響を与えるかを包括的に分析している。分かりやすく言えば、次のような設問に答えることであった。

  1. 樹木を森林に残して成長させるか、それとも伐採して用材あるいは燃料として利用すべきか
  2. 収穫した木材をマテリアルとして利用すべきか、それとも燃料として使うべきか
  3. 国内の木材を使って期待される便益が最大になるような選択肢はどのようなものか
  4. 国産材ではなく輸入木材を使った場合、そのインパクトはどのようなものか

この設問に答えるべく、代表的な森林経営のパターンをいくつか設定したうえで、木材利用のさまざまなシナリオを準備し、ライフサイクル・アセスメント(LAC)の手法を用いてGHGの動態が定量的に分析されている。今回は上記の02の設問に焦点を合わせ、マテリアル利用とエネルギー利用の競合問題にどのような決着がつけられたか、見てみよう。

続きは有料会員登録後にお読みいただけます。

  • オンラインでは実務に直結する有益なオリジナル記事を掲載
  • 登録月(購入日~月末)は無料サービス
  • 環境設備の導入・営業に役立つ「補助金情報検索システム」も利用可能
  • 本誌「環境ビジネス」の電子ブックも読み放題
月額
1,300円(税込)
年額
15,600円(税込)

関連記事