再エネ新時代における木質エネルギーの役割

英国版「熱の固定価格買取制度」 その後の展開(前編)

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小規模バイオマスに申請が殺到し助成率が大幅に引下げられる

再エネの電気を固定した価格で20年間も無制限に買ってもらえるとすれば、多くの事業者がこの分野に殺到するのは当然のことだ。FIT制度を取り入れた欧州の諸国で風力発電や太陽光発電が急激に増加し、いくつかの国ぐにでは相当にラジカルな抑制策が採られることになった。

イギリスは電気のFITから固形バイオマスを外し、「世界初」と自賛する熱のFIT制度をスタートさせた。このシリーズですでに紹介したように(2014年3月3日付)、小規模なボイラーやストーブで生産される熱への助成率(tariff)は、当初かなり高いレベルに設定されていた。ご多聞にもれず、ここでも高い「買取価格」に魅せられて認定申請が当局に殺到するが、イギリスの熱のFITには暴走に歯止めをかける強力なブレーキが組み込まれていた。今回と次回はそのブレーキの話をしよう。

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