再エネ新時代における木質エネルギーの役割

国際化進む木質ペレット市場と日本(2) ~ペレット品質規格の国際化~

  • 印刷
  • 共有

規格が必要な理由

木質ペレットは木材を細かく破砕して圧縮、成型したものである。スターチなどを接着剤として少量加えることはあるが、それは例外と言うべきで、通常は木材の基本成分であるリグニンが接着の役目を十分に果たしてくれる。つまり、木材以外の余分なものは何も加えられておらず、かつ木材の持つ化学エネルギーはそっくりそのままペレットの中に移されている。これは燃料としてのペレットの優れた特徴と言っていい。

半面、木材の生物的特徴を色濃く残していて、無機質の石油や天然ガスほどの均質性は期待できない。使用される樹木の種類や部位によってペレットの品質は変わってくるし、また製造方法によってペレットの水分率やかさ密度、硬さ、壊れやすさもさまざまに違ってくる。他方、市販のペレット焚きストーブやバーナ、ボイラも一定の品質基準を満たす燃料でないと、額面通りの燃焼効率には届かない。

続きは有料会員登録後にお読みいただけます。

  • オンラインでは実務に直結する有益なオリジナル記事を掲載
  • 登録月(購入日~月末)は無料サービス
  • 環境設備の導入・営業に役立つ「補助金情報検索システム」も利用可能
  • 本誌「環境ビジネス」の電子ブックも読み放題
月額
1,300円(税込)
年額
15,600円(税込)

関連記事