木質ペレットは木材を細かく破砕して圧縮、成型したものである。スターチなどを接着剤として少量加えることはあるが、それは例外と言うべきで、通常は木材の基本成分であるリグニンが接着の役目を十分に果たしてくれる。つまり、木材以外の余分なものは何も加えられておらず、かつ木材の持つ化学エネルギーはそっくりそのままペレットの中に移されている。これは燃料としてのペレットの優れた特徴と言っていい。
半面、木材の生物的特徴を色濃く残していて、無機質の石油や天然ガスほどの均質性は期待できない。使用される樹木の種類や部位によってペレットの品質は変わってくるし、また製造方法によってペレットの水分率やかさ密度、硬さ、壊れやすさもさまざまに違ってくる。他方、市販のペレット焚きストーブやバーナ、ボイラも一定の品質基準を満たす燃料でないと、額面通りの燃焼効率には届かない。