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風力発電 大量導入への道

なぜ欧州では市民風車が成功したのか?(下)

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前回のコラムでは、なぜ欧州で市民風車が成功したのかを、メンテナンスという視点を通して分析してみました。また、メンテナンス体制に着目すると、小規模事業者がメーカーと長期メンテナンス契約を結ぶ「デンマーク型」と、大規模ディベロッパーが自前で保守点検を行う「アメリカ型」とに分類することができることを見てきました。今回はそのつづきで、では日本ではどうすべきか?について議論していきたいと思います。

小規模事業者のメンテナンス体制は

日本の自治体や組合などを含む小規模事業者の利点は、デンマークの個人風車・コミュニティ風車と同様に地元の理解や受容性が高いということが第一に挙げられるかと思います。しかしこのような利点があるものの、デンマーク型のような「長期稼働率保証」の契約を風車メーカーやメンテナンス会社と結んでいるところも必ずしも多くはないようです。

またその割に、自前で専門メンテナンス要員や豊富な部品在庫を万全に用意しているかというと、なかなかそれも難しいところです。その結果、万一事故があると自社スタッフによる現場対応だけでは間に合わず、メーカーに修理を依頼するも専門要員は海外から派遣されるとか、補修部品も海外から送られてくるなど余計なコストや待ち時間を強いられ、発電不能時間(ひいては逸失利益)が拡大してしまうケースもよく聞かれます。

(※全文:3,129文字 画像:あり 参考リンク:なし)

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この記事の著者

安田 陽(やすだ・よう)

関西大学 システム理工学部 准教授

1989年3月、横浜国立大学工学部卒業。1994年3月、同大学大学院博士課程後期課程修了。博士(工学)。同年4月、関西大学工学部(当時)助手。専任講師、助教授を経て現在、同大学システム理工学部准教授。現在の専門分野は風力発電の耐雷設計および系統連系問題。 現在、日本風力エネルギー学会理事。電気学会 風力発電システムの雷リスクマネジメント技術調査専門委員会 委員長。IEA Wind Task25(風力発電大量導入)、IEC/TC88/MT24(風車耐雷)などの国際委員会メンバー。主な著作として「日本の知らない風力発電の実力」(オーム社)、翻訳書(共訳)として「洋上風力発電」(鹿島出版会)、「風力発電導入のための電力系統工学」(オーム社)など。

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