前回まで4回に亘って風車のメンテナンス専門会社の方々にインタビューを行い、メンテナンスが健全な産業の発展に重要か、メンテナンスを現場任せや精神論に矮小(わいしょう)化せず、企業経営や産業政策の中でいかにシステマティックに体系化すべきか、などについてお話を伺いました。合理的なメンテナンス体制を構築し、風車の事故を防止・軽減し、稼働率を上げ発電コストを下げるためには、もちろん産業界のさまざまなステークホルダーの努力も必要ですが、最終的には適切な規制(regulation)や制度設計が必要とされます。
本コラム連載でも規制についてはたびたび取り上げてきており、例えば2015年2月2日掲載の「風車の天敵、冬季雷(規格と規制の巻)」でもその時点での最新動向を紹介しました。その後半年経って、さらに状況が変化しています。今回は、その後の規制の最新動向についてレポートします。