風力発電 大量導入への道

ベースロード電源は21世紀にふさわしいか?(その4)

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前回までに、欧州ではなぜベースロード電源が消えつつあるのかについて、経済学的・政策学的な観点から分析を行いました。その結果、再生可能エネルギー電源の大量導入を目指すと、必然的にベースロード電源という概念自体が衰退・消滅し、現にそれを可能とする市場的・政策的環境が欧州では徐々に整備されつつあることが明らかとなりました。そのキーワードとしては「メリットオーダー」や「優先給電」が挙げられます。

ところでこれらの用語は、電力工学と経済学・政策学の境界に位置しており、それぞれの分野にまたがる広い視野からの正しい理解が必要です。しかし、各分野の横断的な知識を必要とするため理解が難しく、なんとなくのイメージだけで大きな誤解をしてしまう人もいるようです。また、日本ではまだあまり一般的な概念ではないため、分かりやすく解説した日本語文献も非常に少なく、断片的な情報だけで先入観や偏見で判断されてしまうケースも見られます。

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