昨年末は、送電線の空容量問題が多くのメディアで取り上げられました。筆者自身も問題提起を行なっている者の一人として、多くの方に関心を持ってもらうのは嬉しい限りです。一方、問題がセンセーショナルに取り上げられるほど、数値が一人歩きしたり表層的な問題に拘泥したりと、問題の本質から外れた議論も多くなってくるのも事実です。この問題の構造は重層的であり、全体が見通しづらくなっています。本稿では、この送電線空容量問題とは一体何か?なぜこのような問題が発生するのか?解決の糸口は何か?について論じていきます。
送電線空容量問題小史
送電線空容量問題は、つい最近にわかに発生したものではありません。
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