2015年3月4日に経済産業省 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 新エネルギー小委員会 系統ワーキンググループ(以下系統WG)の第5回が開催され、各電力会社から出力抑制の試算について詳細な計算結果が公表されました。今回のコラムでは、さっそく第5回系統WGで公表されたデータを用いて筆者が行った分析と欧州実績との比較を示します。
まず、分析結果からお見せします。図1は再エネ(風力+太陽光)の導入率と再エネ抑制率の相関を取ったグラフです。図(a)は第5回WG(一部第3回WG)で公表された日本の各電力会社の抑制率の試算から筆者が集計して作成したグラフ、図(b)は欧州の過去の事例のグラフです。この図から一瞥して明らかな通り、「日本の再エネ出力抑制の試算は、他国の過去の実績に較べ著しく高い」ということがわかります。