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風力発電 大量導入への道

意外と知らない稼働率と設備利用率の違い

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前回、「稼働率と設備利用率を混同する人が多い」と書きましたので、今回はその話をしたいと思います。「稼働率」と「設備利用率」、似たようなイメージで確かに間違えやすいですが、定義はそれぞれ全く異なります。

一般に風力発電の設備利用率は20~30%なのに対し、稼働率は95%以上あるのが普通です。しかし、残念ながら、新聞や雑誌、ネットの議論に至るまで、結構な頻度でこの稼働率と設備利用率の誤用が見られるようです。もちろん、きちんと学術的な定義にあたって専門用語を適切に使わなければならないということを口やかましく言いたいわけではありませんが、口角泡を飛ばして相手を攻撃的に罵るような議論をしがちな論者ほど案外きちんとした定義を押さえておらず、理論的土台があやふやに揺らいでいる人が多いような気がします。冷静な議論をするには、まず用語の意味や定義をきちんと理解することが必要です。・・・というわけで今回は「稼働率」についてです。もちろん、メンテナンスに直結する話です。

「稼働率」の前にまず「設備利用率」とは?

まず今回の主役の「稼働率」が登場する前に、前座の「設備利用率」に席を温めてもらうことにします。なぜなら、世の中で誤解されやすいのは圧倒的に「稼働率」の方で、「設備利用率」は誤解が少なく、比較的説明がしやすいからです。設備利用率は特段、風力発電や再生可能エネルギーに限った用語でなく、電力設備(特に発電設備)一般に用いられる用語です。例えば、原子力発電は設備利用率が80%以上、風力発電は20~30%と一般に言われています。この設備利用率という指標はどのように定義されるのでしょうか?

(※全文:3,706文字 画像:なし 参考リンク:なし)

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この記事の著者

安田 陽(やすだ・よう)

関西大学 システム理工学部 准教授

1989年3月、横浜国立大学工学部卒業。1994年3月、同大学大学院博士課程後期課程修了。博士(工学)。同年4月、関西大学工学部(当時)助手。専任講師、助教授を経て現在、同大学システム理工学部准教授。現在の専門分野は風力発電の耐雷設計および系統連系問題。 現在、日本風力エネルギー学会理事。電気学会 風力発電システムの雷リスクマネジメント技術調査専門委員会 委員長。IEA Wind Task25(風力発電大量導入)、IEC/TC88/MT24(風車耐雷)などの国際委員会メンバー。主な著作として「日本の知らない風力発電の実力」(オーム社)、翻訳書(共訳)として「洋上風力発電」(鹿島出版会)、「風力発電導入のための電力系統工学」(オーム社)など。

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