京都大学大学院 経済学研究科 特任教授 安田 陽
最終更新日: 2014年10月20日
前々回、前回と、「いわゆる接続拒否」問題について取り上げてきました。この3回連続シリーズの最終回として、前回までの接続料金問題や接続可能量問題の議論と一見無関係のように見える「透明性の問題」について議論したいと思います。
電力系統や電力市場の透明性(transparency)は特に欧州と北米でこれまで深く議論が進められてきています。この透明性の問題こそが、今回の一連の問題で多くの人が不平・不満に思い、かつ誤解と神話が生まれやすい最大の要因であると筆者は分析します。