前々回、前回と、「いわゆる接続拒否」問題について取り上げてきました。この3回連続シリーズの最終回として、前回までの接続料金問題や接続可能量問題の議論と一見無関係のように見える「透明性の問題」について議論したいと思います。
電力系統や電力市場の透明性(transparency)は特に欧州と北米でこれまで深く議論が進められてきています。この透明性の問題こそが、今回の一連の問題で多くの人が不平・不満に思い、かつ誤解と神話が生まれやすい最大の要因であると筆者は分析します。
なぜ多くの人が不満に思うのか?
今回の一連の電力会社の接続申込回答保留は、再エネ事業者(特に太陽光発電事業者)やその出資者に大きな衝撃を与えました。発電事業者の中には、なぜ高額な接続料金を請求されるのか、なぜ突然保留して検討する時間が必要なのか、十分に説明されず不満に思っている事業者も多いようです。
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