前回のコラムで、「データとエビデンスをリスペクト(尊重・配慮)することが必要」と書きました。今回のその続きです。データやエビデンスは確かに重要ですが、その逆にデータやエビデンス(だと信じているもの)を重視し過ぎて全体の論理性を見失ってはいけません。これは「問題がある/ない」というゼロか1かの極端な二元論で発生しやすくなります。というわけで今回は、論理性について述べていきたいと思います。
例えば、前回のコラムで「風力発電は外部コストが最も少ない」と述べました。それに対して「いや、風力発電は実際に低周波音や騒音の問題がある!」などという反論をしばしば頂くことがあります。実際に低周波音や騒音による苦情は皆無ではありませんので、「問題がある」事案を提示することは比較的簡単です。したがって、そのような事案を「エビデンス」だとして持ち出せば、「風力発電は問題がある」という反論が可能となってしまいます。・・・あれ?この理論、どこかおかしくありませんでしょうか?
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