国連環境計画(UNEP)が発刊した『世界の再生可能エネルギー投資トレンド2016年版(Global Trends in Renewable Energy Investment 2016)』報告書によると、2015年の世界の再生可能エネルギー(大規模水力発電を除く)への投資額は2859億ドルとなり、ドイツとイタリアで太陽光発電システム設置が急速に進んだ2011年の2785億ドルを超えて過去最高となった。2015年は発展途上国における投資額が初めて過半数を占めた記録的な年となった。先進国の投資額は前年比8%減となる1300億ドルであったが、インド、ブラジルを含む発展途上国において、前年比19%増となる総額1560億ドルが投じられた。
再生可能エネルギーへの投資額の国別ランキングは、下図左に示すように中国がトップで、その投資額は世界の投資総額の1/3以上を占める左1029億ドルであった。米国(441億ドル)、日本(362億ドル)が中国に続く第2、第3の投資国となった。インドにおける投資額は前年比22増の102億ドルとなる等、新興国での投資額が増加する一方で、欧州における投資額は488億ドルで前年比21%減となった。日本における再生可能エネルギーへの投資の特徴は、下図右に示すように1MW未満の小規模な設備に対する投資が多いことである。固定価格買取制度を背景に太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーへの投資が増加した。日本における総投資額の9割近い317億ドルが1MW未満の設備に投じられたことになる。
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