温暖化で夏の死亡率が世界的に上昇、今世紀後半ほど顕著に 東大らが発表
⻑崎⼤学と東京⼤学は2月7日、温暖化に伴う死亡率の変化に関する研究結果を公表し、すべての気候帯では2000年代から2090年代にかけて、温暖な季節における死亡率が増加し、寒冷な季節における死亡率が減少する可能性があることを明らかにした。
温暖化が「死亡者数の季節性」に与える影響を検証
死亡者数の季節性については通常、寒い季節は温暖な季節よりも死亡率が⾼い傾向にある。一方、温暖化の影響により、寒冷な季節の死亡率が低下・温暖な季節で増加し、結果として死亡率の季節性が変わる可能性があるといわれる。両者は今回、異なる気候帯にわたる死亡率の季節性の将来予測を行い、この通説を検証した。
具体的には、温室効果ガス(GHG)排出量の増加に沿った4つの気候変動シナリオ(「SSP1-2.6(年間平均気温が1.35°C上昇すると想定したシナリオ、以下同)」「SSP2-4.5(2.73°C上昇シナリオ)」「SSP3-7.0(4.26°C上昇シナリオ)」「SSP5-8.5」(5.55°C上昇シナリオ))を⽤いて、2000年から2099年までの43の国と地域(707都市)における異なる4つの気候帯(温帯地域・⼤陸性気候帯・乾燥気候帯・熱帯地域)での⽇別死亡者数を予測した。
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