「道から街を変える」を合言葉に、大阪のシンボルストリート「御堂筋」を脱炭素ストリートに変える取り組みで、第4回脱炭素選考地域に選出された大阪市。先進性・モデル性の点で高い評価を獲得した同市のプロジェクトについて、大阪市環境局環境施策部 エネルギー政策グループ 木下 巌氏、天野 邦彦氏、阪下 浩一氏、杉本 朱音氏に話を聞いた。
『人が中心』の脱炭素ストリート構想
大阪市の2大繁華街である梅田と難波を結ぶ御堂筋は、1937年(昭和12年)に開通した。全長4.2km、道幅は44mと圧倒的な存在感を誇り、沿道には多数のオフィスビルが集積する関西きってのビジネスストリートとして発展してきた。
こうした街の特性を生かし、大阪市は今回、道から街を変えていく人が中心の「カーボニュートラル(CN)ストリート構想」を練り上げた。取り組みの正式名称は、「みちからまちを変えていく!人中心のカーボンニュートラルストリート「御堂筋」〜人・モノ・資金・企業・情報を呼び込む持続可能な都市エリアの創出」だ。
「大阪市では、温室効果ガス排出量を2030年度までに2013年度比50%削減するという目標を掲げています。市内には業務集積地区が多数あり、特に業務部門の取り組みが非常に重要になってくると考えています」
今回の計画では、徹底した省エネや最大限の再エネの導入による民生部門電力の脱炭素化を進めるとともに、民生部門電力以外の脱炭素化も図っていく。


民生部門電力の取り組みでは、ZEB化、高効率空調やLED照明への更新に加え、オンサイト太陽光発電やPPAを活用したオフサイト太陽光発電の導入、廃棄物を活用した発電を展開する。このほか、会員ビル向けにさまざまな再エネメニューを用意した。
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