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メガソーラー普及に立ちふさがる「接続拒否」の壁(2)

村沢 義久

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4000万円払うか計画を縮小するか

千葉県船橋市に本社を置く(株)フジワラも、最近、接続コスト負担のためにメガソーラー建設を断念した。計画出力は2MW弱であったが、電力会社から、「計画通りなら接続コストは約4000万円かかる。このコストを避けるためには容量を700kWまで縮小するしかない」との連絡を受けた。

利回りだけを考えれば、2MWで4000万円の増加(1MW当たり2000万円)ならなんとかならないことはない。しかし、フジワラの木村社長は、この増加分の捻出が不可能と判断し、やむなく断念することとなった。

実は、この土地は「耕作放棄地」である。現役の農地と隣り合わせだが、農地転用のめども立っていた。狭い日本ではメガソーラー建設に適した優良な土地物件は急速に枯渇しつつある。そこで、全国に40万ha(国土面積の1.1%)もある耕作放棄地の活用は非常に重要であり、最近では、自治体主導で太陽光発電導入を進める例も増えている。その点からも、今回のメガソーラー建設断念は非常に残念である。

電力会社は「拒否していない」と言うが

フジワラの木村氏は、「系統接続は、昨年12月までは順調だったが年が明けてから急に難しくなった」と言い、「このまま行くと1年でメガソーラーの新規建設が行き詰る」と危機感を募らせる。

電力会社側に、技術的および法律的な理由があることは分かるが、事業者の立場からすると、「事実上の接続拒否」と感じる。1つの地域で10MWもの申し込みが殺到した場合には、「すでに満杯」ということも分からないではないが、わずか1MWなのである。

実は、接続コストの問題は、金額の大きさだけではない。

(※全文:1,466文字 画像:あり 参考リンク:なし)

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この記事の著者

村沢 義久氏
村沢 義久 (むらさわ・よしひさ)

 立命館大学大学院客員教授。東京大学工学修士。スタンフォード大学MBA。経営コンサルティング会社の日本代表、ゴールドマンサックス証券のバイスプレジデント(M&A担当)などを歴任の後、2005年から2010年まで東京大学特任教授。2010年から2013年3月まで同大学総長室アドバイザー。2013年4月1日より現職。現在の活動の中心は太陽光発電と改造電気自動車の推進。

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