経産省は2019年3月12日、新たな「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を公表した。燃料電池車(FCV)については、ハイブリッド車(HV)との価格差を、現在の300万円前後から2025年頃には70万円程度まで引き下げることを目指すとしている。しかし、そのころまでには世界の新車販売は純粋EVが主流になっていてFCVの出番はない。いつまで、ガラパゴス戦略をつづけるつもりなのか。
「遅すぎる、少なすぎる(Too late、 too little)」とは、1991年の湾岸戦争当時、日本の貢献不足に対しての参戦国からの批判であったが、現在の日本の水素戦略についてもそのまま当てはまる。水素戦略の当事者たちは、「長期戦略」のつもりかも知れないが、あまりにも悠長だ。