クニエ、STやNFT、暗号資産などデジタルアセットに関する意識調査

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NTTデータグループでコンサルティングファームのクニエ(東京都千代田区)は7月14日、一般投資家558名を対象にインターネット上で「デジタルアセットに関する意識調査」を行ったとし、結果を公表した。デジタルアセットの普及には、デジタルアセットの投資対象としての魅力の向上と、接する機会の創出が効果的との見解を示した。

報告書は、日本セキュリティトークン協会(JSTA/東京都中央区)から委託を受け作成された。なお、報告書では「デジタルアセット」を「セキュリティトークンやNFTなど、ブロックチェーン上で発行されるデジタル形式の資産」と定義している。

調査はブロックチェーン技術等を活用して電子的に発行された有価証券であるセキュリティトークン(ST)の普及・応用を目指す活動として、STやNFTなどのデジタルアセットに対する投資家の意識を把握・分析することを目指し実施された。

投資家にとってSTはNFTや暗号資産よりも「魅力がある」

「STを知っている」と回答したのはわずか18.2%で、NFTや暗号資産を「知っている」と回答したのは半数以上であることと比較すると少数だった。

しかし「NFTを知っている」層で「NFTは魅力的」との回答は48.8%、「暗号資産を知っている」層で「暗号資産は魅力的」との回答は32.7%であるのに対し、「STを知っている」層で「STは魅力的」と回答した割合は70.6%であることから、「STを知っている」投資家からは、STはNFTや暗号資産よりも魅力があると判断されていることがわかった。

一方で、「STを知っている」人は20〜50代までの世代や実務家が多く、反対に60代以降や実務家以外(主婦/主夫、アルバイト、無職など)への認知度向上が今後課題になるという。

デジタルアセット普及には情報提供と魅力の拡充が必要

「デジタルアセットに投資したい」と回答した投資家はその理由として、高い利回りや取引時間の拡大よりも小口化や投資機会の拡大を回答する割合が高かった。

反対に「デジタルアセットに投資したくない」「わからない」と回答した投資家はその理由として、仕組みや価値の不明瞭さと回答する割合が高かった。このことから、デジタルアセットに関する情報不足が投資を阻んでおり、適切な情報があればデジタルアセットに対する行動は増加することが予想される。

「普及活動として何が効果的か」という設問に対し、デジタルアセットを知らない層はセミナーやCMなどの情報提供が、知っている層は社会的意義のあるアセットの増加や投資機会の提供など、デジタルアセットの魅力の拡充が効果的だとする回答が多かった。

つまり、魅力を向上させる取り組みと、接する機会を作る・増やす取り組みの両方が、デジタルアセットの普及に効果的であると報告書は述べている。

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