三菱UFJ信託銀、パーミッションレス型SC導入へ WGを設置

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(出所:三菱UFJ信託銀行)
(出所:三菱UFJ信託銀行)

三菱UFJ信託銀行(東京都千代田区)は11月30日、パーミッションレス型ステーブルコイン(SC)の導入を検討するワーキンググループを設置したと発表した。

名称は「パーミッションレス型ステーブルコイン・ワーキンググループ」。金融機関や取引所・PTS、証券会社、暗号資産交換業者、ソフトウェア会社、法律事務所などの42組織が参加する。

今後は2022年内を目途に、国内発行および海外発行パーミッションレスSC導入に必要なスキーム案などを発表する。またスキーム案のうち国内規制に照らして独自実装を施す必要がある場合には、2023年初頭から適切なパーミッションレスSCを発行するための業務・システムの設計や合意形成、社会実装(マルチチェーン対応)を開始するとしている。

ステーブルコインとは

ステーブルコインとは、価格の安定性を実現するように設計された暗号資産(仮想通貨)のことで、特定の管理者の許可なく誰でもネットワークにアクセスできるBC上で発行されるものの総称をいう。価格変動が激しく、決済手段としての活用が進んでいない暗号資産の普及を促し、実用性を高めるために設計された。

ステーブルコインを巡る規制動向では、2021年11月17日に公表された「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」中間論点整理や、2022年1月11日に公表された「金融審議会「資金決済ワーキング・グループ」報告」において、SCは新たに「電子的支払手段」として定義され、具体的な制度設計や法制化の方向性についての検討されるとともに、受益証券発行信託を用いたスキームについて触れられている。

パーミッションレスSCについては、ネットワークアクセスに許可が必要なパーミッションドBCと異なり、パーミッションレス型BCが内在するリスク特性を踏まえたスキーム面・技術面の工夫が必要になる。

2023年には改正資金決済法が施行予定であり、今後、民間事業者の声をひとつにまとめ、関係当局とコミュニケーションを取りながら進めていくことが重要だとの考えから、同WGが設置された。

なお同WGは、同行が主催する「デジタルアセット共創コンソーシアム(DCC/会員企業数 158社)」内に設置される。

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