三菱UFJ信託、NTTデータらと分散型ID管理の実証実験

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実証実験のイメージ(出所:三菱UFJ信託銀行)
実証実験のイメージ(出所:三菱UFJ信託銀行)

三菱UFJ 信託銀行(東京都千代田区)は3月10日、メタバース空間における分散型ID(企業や政府から完全に独立した個人管理のID・ブロックチェーンを活用)管理の実証実験を開始することを発表した。デジタル社会における社会活動に対応するトラスト(信用証明)の仕組みの提供や新事業の創出に取り組み、共創パートナーと安全なデジタル社会の形成に貢献するという。

実証実験では、メタバースのサービス認証機能として分散型IDの発行・検証を行う。共創パートナーとして、エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ/同・江東区)、HIKKY(同・渋谷区)、monoAI technology(兵庫県神戸市)と連携する。

実証実験では、NTTデータの分散型ID管理基盤を活用し、共通認証規格を構築。対象は複数のメタバースを利用する利用者や個人クリエイターを想定する。また、三菱UFJ 信託銀行は証明機関として利用者の本人確認を行い、電子証明書を発行する。利用者はメタバース利用の際に証明書から必要な情報のみをHIKKY/monoAI に提示する。HIKKY/monoAI は利用者らが提示する情報をブロックチェーン上で検証することで、本人確認を行う。

三菱UFJ信託銀行はこれまで、新型コロナウイルス流行下での採用活動や新しい窓口のあり方としてメタバースについて検証してきた。今回の実証実験では共通認証規格によって事業者ごとに発生してしまう利用者登録の面倒さやなりすまし等を解消し、利用者が安全にメタバースを利用できる仕組みを検証する。今後もメタバース、デジタルアセット、デジタルおよびリアルな社会における認証・証明の課題を解決し、社会活動を支えることを目指すという。

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