カーボンクレジット創出にweb3 ReFiでGincoとSOMPO提携

  • 印刷
  • 共有
(出所:Ginco)
(出所:Ginco)

ブロックチェーン(分散型台帳)や暗号資産関連事業を行うスタートアップ企業のGinco(東京都中央区)は6月15日、SOMPOホールディングス(同・新宿区)、SOMPO Light Vortex(同)と、web3基盤を活用したカーボンクレジットの創出と流通基盤の構築に関する実証実験を開始した。

「ReFi」領域において、NFT(非代替性トークン)やDAO(分散型自立組織)の活用可能性を実証的に調査・検討し、先進的なユースケースの創出を目指す。「ReFi(Regenerative Finance/再生金融)」は、暗号資産などデジタルアセットによる経済的インセンティブを活用した、社会課題解決のアプローチのことで、世界的にも注目されている。

同実証実験は、炭素排出量削減アクションによって生み出される「環境価値」を可視化し、そのアクセシビリティを高めることで、より多くの個人と企業が環境保全活動に関与できる社会構築に貢献することが期待される。

実施内容としては、NFTやDAOを活用したスキームを検証することで、事業化を見据えた技術面・運用面での課題を把握し、実践的知見を収集する。実験には、カーボンクレジットの創出と流通・取引に不可欠な透明性と永続性を担保するため、パブリックブロックチェーン「Ethereum」を活用する。

カーボンクレジットを発行する際の炭素削減証明書や、カーボンクレジット購入履歴証明書、オフセット処理の実施証明書としてNFTを発行し、NFTの活用可能性を検証する。さらに、各プロセスにおける透明性と分散性を担保するためにDAO型のガバナンスモデルを取り入れるという。

Gincoは、これまでも暗号資産やNFTなどデジタルアセットを活用した新規事業の創出に取り組む顧客の課題解決に取り組んできた。同実証実験においては基礎調査・PoCスコープ策定・スキーム設計・技術選定・システム要件定義・中長期展望の策定などを通じて、web3事業の実現を支援した。

なお、外部の協力パートナーとして、スマートグリーンエネルギー(東京都千代田区)が趣旨に賛同し、クレジットを算出するためのデータ提供での協業に向けて協議を行っているとのこと。

この記事にリアクションして1ポイント!(※300ポイントで有料記事が1本読めます)

関連記事