北國銀行、デジタル地域通貨サービスを開始 石川県珠洲市で

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(出所:北國銀行)
(出所:北國銀行)

北國銀行(石川県金沢市)は5月2日、石川県珠洲市・興能信用金庫(同・鳳珠郡能登町)・DigitalPlatformer(東京都新宿区)と連携し、珠洲市で8月よりデジタル地域通貨サービスを開始することを発表した。珠洲市のデジタル化およびキャッシュレス決済比率向上による生産性向上の実現を目指し、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用したステーブルコインを流通させる。

ステーブルコインとは、価格の安定性を実現するように設計された暗号資産のこと。価格変動が激しく決済手段として利用されづらい暗号資産の普及を促すために設計された。

サービス開始にあたり、まず個人の顧客が利用可能なデジタル地域通貨サービス「珠洲トチツーカ」のアプリや、加盟店での決済において利用できる、珠洲市が発行するポイント「珠洲トチポ」を実装する。冬頃には、北國銀行が珠洲市内で利用できるステーブルコイン「珠洲トチカ」の流通を開始する予定だという。

なお珠洲市でのデジタル地域通貨流通開始後は、石川県内の各自治体との連携を進め、ブロックチェーンのインターオペラビリティ(相互運用性)を生かし、県内全域で流通するデジタル地域通貨「石川トチカ」の実装も計画しているという。

決済データの記録、管理のためのブロックチェーン技術基盤は、Digital Platformerが開発・提供するデジタル通貨・分散型ID(企業や政府から独立した個人管理のID)発行プラットフォーム「SHIKI」を利用する。ブロックチェーンの暗号化技術によって改ざんを防止し、安全性とトレーサビリティの高い決済システムを実現する考え。

同社は今後もデジタル地域通貨の普及を通して各自治体と連携し、地域住民へ利便性の高いサービスを提供していく。また、キャッシュレス決済の普及と行政サービスのデジタル化を促進することで、地域の生産性向上を図り、持続可能な発展を目指すとしている。

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