日立製作所、web3・AIなどデジタル領域対象の400億円規模CVC設立
日立製作所(東京都千代田区)は4月20日、web3、生成AIなどデジタル領域におけるイノベーション創出に向け、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「HV Fund」の第3号ファンドを設立したことを発表した。同ファンドは、これまでに設立した第1号、第2号ファンドの倍の規模に相当する3億ドル(約400億円)で組成され、運営はドイツの日立ベンチャーが行う。
生成AIとは、今話題のChatGPTのように、画像や文章などを生成することができる人工知能のこと。
同ファンドは今後、以下のような企業を対象として投資を拡大する。デジタルイノベーションの創出とテクノロジーの社会実装を促し、顧客の業務や日常生活での体験価値の向上と、持続的な成長に貢献するという。
- web3などの新たな技術によって生まれる先進的なビジネスモデルやデジタル経済圏に挑戦するスタートアップ企業
- AI、ブロックチェーン、クラウドコンピューティング、5G/6G、仮想現実(AR)などの技術の進化とそれを応用した新しいサービスをけん引するスタートアップ企業
同社は、既にある第1号、2号を合わせた3つのファンドを通した戦略的なコーポレートベンチャリングによって、オープンイノベーションと成長を強化していく。革新的な顧客体験やデジタルのビジネスモデルを模索し、「デジタルシステム&サービス」、「グリーンエナジー&モビリティ」、「コネクティブインダストリーズ」の各事業領域における強みを生かした新たな価値を顧客と社会へ提供していくとしている。
同社は、2019年6月に日立ベンチャーを設立し「HV Fund」の第1号ファンド、2021年10月には第2号ファンドを設立した。2つのファンドによって、これまで21社のスタートアップ企業に出資している。