ガイアックス、DAO型入社式を開催 web3型の組織づくり

ソーシャルメディアサービス事業やweb3事業を行うガイアックス(東京都千代田区)は、4月26日、日本初となるDAO(分散型自律組織)による「DAO型入社式」を開催したことを発表した。同社はweb3の要素技術であるDAOの仕組みを取り入れ、強い組織づくりを目指す。
DAOとは中央集権的な組織のように管理者や指導者は存在せず、ブロックチェーン(分散型台帳)やスマートコントラクト(契約を自動的に実行する仕組み)によって自律的に運営が行われる組織の形だ。参加者はトークン(暗号資産)を所持することで投票権を有し、全員で意思決定を行う。
DAO型入社式では、同社の担当者が企画運営するのではなく、新入社員も含めた有志メンバーが、意志思決定と運営プロセスへ自律的に関与する。参加者全員が投票権1トークンを所有し、投票に参加するという意思決定のシステムを採用。
また、DAOのメンバーは、(1)議論/提案、(2)意思決定、(3)タスク実行の3つの役割について、本人の好きなタイミングで好きな役割を自由に選び担当するが、これらの役割を担当すると、その貢献に応じてトークンが獲得できる。得られたトークンは投票に利用できるほか、サービス利用券などへの交換が可能だ。

このような仕組みによって、有志メンバーが主体的にDAOへ参加し、企画から運営までが自走化された。新入社員も参加したことで、迎える側と迎えられる側の垣根をなくし、従来の方法とは異なる新たな連携やアイデアが生まれる機会も発生したという。
なお、入社式参加者に対しイベント満足度調査を取った結果、過去3回の平均が10段階評価で7.6だったことに対し、今回は9.2と高水準だった。同社は、入社式において、自主性を尊重し、協働性を高める上で良い影響を与えたとの見解を示している。
同社はこの成功を元に入社式DAOを進化させ、社内活性のための「社内イベントDAO」としていくことも計画している。さらにはこの知見を同社のDAOコンサルティング事業に生かしていくとしている。