ODKと電通、ブロックチェーン・NFT活用サービスで共同研究

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ODKソリューションズ(大阪府大阪市)は12月22日、ブロックチェーン(分散型台帳)技術やNFT(非代替性トークン)を活用し個人の学びを応援するweb3サービス「アプデミー」の社会実装を目指し、電通グループ(東京都港区)のR&D組織「電通イノベーションイニシアティブ」(DII)と共同研究を開始したと発表した。共同研究の第1弾として、2023年春頃に同サービスの機能を一部リリースする。

『アプデミー』は、ODKソリューションズが提供する「UCARO」ユーザーの誘導を基礎に、ブロックチェーン技術を用いた情報管理の下、日常的な体験や学びなどの活動実績をNFT で可視化することで、個人の成長を応援するサービスを目指す。

将来的には、蓄積したNFTをデジタル履歴書化し、多様な体験を価値として、大学入試や留学、就職活動等に活用できる世界観の実現を目指すという。また、誰でもアクセス可能なパブリックブロックチェーンでのサービス提供を想定しているため、自身のウォレットを接続することで、他サービスで蓄積したNFTもまとめてデジタル履歴書化できる。

共同研究ではweb3の考え方と技術を取り入れ、以下の課題を精査、分析、検証する。

  • 個人の活動実績をNFTとして表現することの実現性について
  • 学生向けウォレットの利便性・安全性について
  • 個性を認識する多角的な要素について
  • 自己主権による情報管理について

ODKソリューションズの『UCARO』は、日本初の大学横断型受験ポータルサイトとして、2016年にリリース後、2022年9月時点で全国107大学に導入されている。また、電通グループは、知識のインプットよりアウトプットを重視しつつある教育分野に着目し、NFTにより学びの軌跡を可視化する実証実験を実施してきた。

ODKソリューションズの学生との接点、電通グループのweb3やNFTの知見を活かすことで、個人の成長を応援する新たなサービスの創造が見込めると判断し、両社は共同研究を開始した。なお、ODKソリューションズは現時点では業績への具体的な影響は未定とした。

電通はグループ横断組織でweb3を推進

なお、DIIは9月、電通ジャパンネットワーク傘下の3社(電通、電通国際情報サービス、セプテーニ・インキュベート)と共同で、web3領域における新しいビジネスの研究および実践、支援などを行うグループ横断組織「web3 club(ウェブスリークラブ)」を発足している。

DIIはその一員として活動しながら、web3環境における潜在的な事業領域の特定と、そのプロトタイプ化をミッションとしている。今回の共同研究においては、日々の体験や学びをNFTで可視化することで、個々の自己与信を最大化するweb3サービスの技術的な可用性と市場性の検証に取り組む。研究成果は顧客企業の事業成長と社会課題の解決に役立てたいとしている。

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