タイとインドネシアの動物・環境保護組織とweb3クラファン開始 奇兵隊

奇兵隊(東京都港区)は8月23日、タイとインドネシアで動物・環境保護組織を目的とした2つのweb3型クラウドファンディング、Open Townプロジェクトを開始することを発表した。同プロジェクトでは、特典付きのNFT(非代替性トークン)アートを販売し、その収益を目的のために活用する。
同社は、ギボン(テナガザル)を保護するための「The Gibbon Town」をタイ・プーケットで、農業や堆肥作りを通した持続可能な環境作りを目的とした「Compost heroes」をインドネシアのバリ島・チャングーでそれぞれ実施する。
同社は、Open Townによって、世界各国の地域住民と、NFT保有者が共に「自律したまち」を作ることを目指している。地域のNGOや自治体、企業などがプロジェクトを運営し、その地域のNFTアートを制作・グローバルで販売している。
同社はこれまでに計7件、海外ではウガンダやインドネシア、国内では埼玉県横瀬町などで、各地域に関連したNFTの売上収益を使ってまちづくりに取り組んでいる。
テナガザルの保護
The Gibbon Townは、テナガザルの保護、自然生息地への再導入を目的にタイ・プーケットで実施される。
プーケットでは、密猟によってテナガザルが絶滅の危機に瀕している。動物保護組織「Gibbon Rehabilitation Project」がテナガザルの保護活動を行っているが、彼らの拠点施設は熱帯雨林に位置しているため、屋根の損傷や土砂崩れのリスクがあり、施設の維持が課題になっている。プロジェクトで集めた資金は、施設の耐久性の確保と集客のために使用する。
テナガザルをモチーフとしたNFTは8月23日から200点限定で販売されており、暗号資産であるMATICで購入できる(約5000円)。購入者の特典は以下の通り。
- 熱帯雨林探検体験(トレッキング体験)
- Friend of Gibbons 証明書(名入り)の発行
- コミュニティへの参加権
- テナガザルの名前の投票権

農業や堆肥づくりを通した持続可能な環境作り
Compost heroesは、パーマカルチャーや農業・堆肥作りを活用して持続可能な環境を作ることを目的にインドネシアのバリ島・チャングー地区で実施される。パーマカルチャーとは、環境負担の少ない農業システムのことで、土地の有効活用や廃棄物の再利用、自然資源の活用によって、人間と自然の共存を目指す。
「Jiwa Community Garden」は、シンプルで再現性のある堆肥システムを広めることで多くの人が堆肥作りに取り組むことを目指し、バリ島で活動するコミュニティ。プロジェクトで集めた資金は堆肥施設のアップグレードや、より多くの堆肥生成と廃棄物管理改善のためのコミュニティメンバーの教育に使用する。
Jiwa Gardenで育つ野菜などをモチーフとしたNFTは7月31日から販売されており、発行は900~1000点を予定。暗号資産であるMATICで購入できる(約5000円)。購入者の特典は以下の通り。
- コミュニティの参加権
- パーマカルチャー講座の無料参加権
- Jiwa Gardenツアーの参加権
