トヨタは2021年6月11日、チーフ・プロダクション・オフィサーの岡田 政道氏が報道陣向けにオンラインで会見し「未来を拓く大切なものづくり」について説明した。
この題目はなんとも抽象的な印象があるが、会見の内容は具体的な項目がいくつも出てきた。
まず、なぜこのタイミングで、改めて「ものづくり」についてトヨタが触れたかといえば、日本自動車工業会の会長定例会見の中で、豊田 章男氏はトヨタ自動車のトップとしてではなく、日本の自動車産業界の意見を取りまとめる同会会長の立場での発言が深く関係している。
豊田会長は、日本の自動車産業にかかわる『550万人の仲間たち』という表現を使い、日本経済の屋台骨である自動車製造を持続的に成長させることの大切さを語り、その上で「環境対応についてLCA(ライフサイクルアセスメント)を考慮しないと、日本では今後、自動車が造れなくなる」と強い口調で訴えている。

トヨタの製造工程その1(出所:トヨタ自動車)
今回の
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