ホンダが自動運転サービスに本格参入する。
ホンダは2018年に米GMクルーズと事業提携を結び、技術とサービスの両面で協議を進めてきた。
2021年に入り、GMのEV(電気自動車)「ボルト」をベースとした自動運転車を日本に導入し、これまで日本の道路環境への対応について研究を進めているところだ。

そうしたなか、東京お台場で実施された、国のSIP-adus(戦略的イノベーション創造プログラム・自動運転領域)に関する試乗会でクルーズ・ホンダの実験車両が公開された。車両のナンバープレートは、ホンダの研究開発施設がある栃木県の宇都宮ナンバーだ。
ホンダの関係者によると、現時点で走行しているのはホンダ研究開発敷地内とのこと。今後は宇都宮の周辺の公道での走行へと段階的に研究が進むことになると見られる。
すでにアメリカでは、カリフォルニア州サンフランシスコ市街地で同車両による無人運転タクシーサービスが事業化されている。
日本での自動運転ではこれまで、全国各地で実証試験が行われ、一部の地方自治体がベンチャー企業と連携した事業化を実現しているが、専用空間ではない市街地の走行では、運転席にドライバーが着座する状態での自動運転レベル2 に留めている。
ホンダとしてはまず、都内でタクシー事業者と連携して事業化を開始し、その後の展開についてさらなる協議を進めるとしている。
その際、使用するのは今回展示された「ボルト」ベース車両ではなく、乗客が車内で対面して着座する小型バス「クルーズ・オリジン」を使用する計画だ。